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■1万円あったら、何をする?

 12月も半ばになって、ボーナスの使いみちを考える人も多いのだろうけど、そこで質問。
 手元に1万円あったら、何をしますか?

 好きなゲームの新作ソフトを買う。
 とりあえず年賀状を買うか、お歳暮やクリスマス・プレゼントに消える。
 バーゲンに走る。貯金する。
 …と、まぁ、人それぞれにいろいろあるでしょう。


 では、親から虐待された人の場合、1万円あったら何ができるでしょうか?

 『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』という本には、親から虐待された10代から50代までの男女100名が「親への手紙」を書いています。
 親から虐待されて心や体に障害を負った方の中には、働くことができず、貧困化する人もいます。

 1万円があれば、保険適用外であるカウンセリングを受けることもできれば、中古パソコンを買ってネット環境を得ることもできます。
 お金がある人にとっては当たり前にできることが、とてもできないという人もいるのです。

 また、1万円あれば、日常的に続く親からの虐待から緊急避難する際の交通費や短期間の宿泊費、食費になります。
 田舎では、家から最寄り駅までが遠く、タクシーやバスなどで移動しなければならないことも珍しくなく、公的なシェルターに駆け込もうにも一苦労します。

 カプセルホテルやゲストハウスなら数千円で宿泊できますし、ネットカフェやカラオケなら2000円未満で6時間ほど滞在でき、親から身を隠せます。
 安心の居場所を一時的に確保するにも、24時間営業の牛丼屋などの安い食事にありつくためにも、お金はかかるものです。

 今日では、LCC(格安航空券)を利用すれば、大都市まで数千円で飛べます。
 遠方の親戚や友人などを避難先として頼ろうとする人には、1万円は大きな安心材料になります。

 とくに、10代なら、片道切符でも緊急に避難しなければならない時に、1万円の持つ価値は大きいです。
 児童相談所は、大人を連れていかなければ保護されず、たとえ警察に訴えて保護されても、1ヶ月以内に自宅に帰されることが珍しくありません。

 しかも、中高生だと、児相では「乳幼児に比べれば緊急案件とは認めにくい」と判断されるため、一時保護すらされないケースも珍しくありません。

 結局、虐待し続ける親元から緊急避難するには、元手になるお金が必要なのです。
 10代にとって、1万円の現金をすぐに作るには難しい面があります。

 しかし、そこで仕方なく援助交際や犯罪に手を染めるより、自分が苦しんできたことを文章に書いて正当なギャラを受け取れるなら、その方がいいのでは?
 「実の父親にレイプされるより援交の方がマシ」と思っている子でも、その苦しみを収益化できる選択肢があるなら、真っ先に文章を書くことを選ぶでしょう。

 虐待の苦しみに耐えかねて自殺する人もいますが、目の前に1万円があったら、自殺をふみとどまるかもしれません。
 1万円は、人の命をつなげるだけの価値があるのです。

 なので、『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』へ「親への手紙」を書いてくれた100名には、公募時点での約束通り、年末までに謝礼1万円を払いたいのです。
 彼らは、親から虐待されるという本当につらいことを思い出しながら、フラッシュバックと戦う勇気をふりしぼって「親への手紙」を書いてくれたのですから。

 しかし、12月13日時点では、前回のブログ記事に書いたように、まだ約50万円が足りず、編著者である僕は毎日、生きた心地がしません。

 『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』という本は、1人1万円の採用謝礼(=100万円)に加えて、振込手数料+見本誌郵送料など約20万円が加算されるため、通常の出版経費より大幅にオーバーしてしまうことから、20社以上の出版社に企画を見送られ、最後にひとり出版社であるdZEROから「制作費400万円を前払い購入寄付で調達する」ことを前提にようやく出版にこぎつけました。

 それでも、4月から8ヶ月以上かけて350万円以上を調達し、あと約50万円までこぎつけたのです.。
 もっとも、一人で振込・書留などを100人分する手間があるため、年内に払うには12月20日までに残額を集めなければならないんですね。

 こうしている間にも、手紙の執筆者の中には、貧困化をこじらせて年を越せるかどうかと不安をもつ人もいますし、虐待し続ける親のいる家から一刻も早く避難したい人もいます。
 だから、どうしても20日までに約50万円を集めたいのです。
 あと1週間しかないけれど、やれることは全部やってみようと動いています。

 これまでサポート購入では5冊単位(1万円)から前払い購入を受け付けてきましたが、これを10冊単位(2万円)でしか購入できないようにしようかなとも考えています。
 また、寄付も1000円から受け付けていますが、1万円からのみ受け付けるようにしたほうがいいかなとも考えています。
(※20日までに残額が調達できる見込みがなければ、予告なくそうするかもしれません)

★サポート購入
 http://letters-to-parents.blogspot.jp/2017/02/blog-post_1.html
★寄付 (※1万円以上なら希望すれば領収書を郵送)
 http://letters-to-parents.blogspot.jp/2017/02/blog-post_14.html

 もちろん、「お金に余裕がない」という方にも、このプロジェクトに力を貸すことはできます。


●「これ見よがし作戦」に参加しよう!

 すでに『日本一醜い親への手紙~』を買われた方に、お願いしたいことがあります。
 タイトルだけでこの本が怖くなって、読む前から購入をためらっている人が結構いるんですね。
 そこで、この本を家の外で読んでほしいのです。

 電車内・公園・職場・学校・病院の待合室・食堂・飲食店・喫煙ルームなどの公共空間で、本の表紙を他の人たちが見られる形で読んでもらえれば、「あれ? この本って本当は怖くないんじゃないか?」と気づく人も増えると思うのです。

 確かにタイトルはどぎつく、読み始めは親から虐待されることの深刻さにいたたまれない気持ちにもなります。

 しかし、読み進めていくと、少しずつ虐待の深刻さには慣れていき、つらい過去に向き合いながら「親への手紙」を書いた一人ひとりの勇気に気づかされ、読み終わる頃にはきっと100名の執筆者へ拍手を贈りたい気持ちになっているはずです。

 なので、実際に読まれた方から「不思議な爽快感がある」とか、「私と同じ気持ちの仲間がここにいた」などのポジティブな感想がネット上にあふれているのです。
 だからこそ、なるだけ友人・同僚・兄妹と一緒に、この本を並んで読んでる現場をスマホで撮影し、ネット上に公開してほしいのです(#親への手紙 のハッシュタグをつけてtwitterで公開を)。


 そうすれば、「そうか、みんなで読めば怖くない!」と思ってくれる人も増えるはず。
 これ見よがしに本の表紙を見せながら読んでいる姿を広めれば、それをチラ見して本屋に買いに走ったり、ネットで検索してAmazonで買ったり、サポート購入寄付のページにたどり着くも結果的に増えます。

 いわば、「これ見よがし作戦」です。
 小さなアクションですが、通勤・通学・ランチタイムに誰でもできるアクションです。
 誰もが無理なくできるアクションから、子ども虐待のない社会へ変えられるかもしれません。


 お金の余裕がなければ、僕のツィッターでのつぶやきをRT(リツィート)してくれるだけでも、本当にうれしいです(※フォロー、大歓迎)。
https://twitter.com/conisshow

 12月20日までの7日間、約50万円をなんとか集めたいです。
 あなたが「子ども虐待をなくしたい」と望むなら、集められます。
 「この不況下でも日本社会は捨てたもんじゃない」と、僕は信じたいです。
 

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