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■社会を変える子育てママ ~京都バリアフリー情報本

 twitterで知り合った方から、本が届けられた。
 『改訂版 あかちゃんと一緒 京都おでかけ手帖』(萌文社)だ。

 「0歳からのおでかけガイドブック」と副題のついたこの本は、ママが赤ちゃんや小さな子どもと一緒に京都のまちを歩く時に必要な情報を調べ上げ、オールカラーで紹介している。

 授乳やオムツ替えのできる場所、エレベータの位置、ベビーウェルカムなお店などを示した地図に、ママたちが安心して移動できるルートや、親子で入れる飲食店、小さな子どもが喜ぶ店など、役立つ情報が満載で、たった1000円(+税)。

 地元を愛する子育てママだけでなく、京都を愛する国内外のママたちにとって有益かつ便利な本になっている。

 「おわりに」というあとがきを読むと、2015年7月に同題の本を出し、2016年5月に改訂版として本書を出版したようだ。
 ママさんたちが作ったことで、京都に親子で気軽に入れるステキな店がたくさんあることもわかったし、ベビーカーで移動する際のバリアフリー導線もよくわかった。

 Amazonには、こんな紹介文が載っていた。
小さなこどもをもつ、京都が大好きなママライター4人が、じっさいに京都のまちをあかちゃんと一緒におでかけして、取材・撮影・編集をおこないました。 
改訂にあたり、再度ベビーカーを押してまわって情報を更新! あかちゃんと一緒におでかけしやすいコースやワンポイントアドバイスも掲載しました

 これぞ、「ママ力(ぢから)」といえよう。
 僕がよく使う「当事者固有の価値」の1つだ。
 子育てママでなければ見えてこない現実を浮きぼりにできるってことだ。

 この本をきっかけに、授乳中のママでも気軽に外出し、お散歩やお買い物を楽しめるようになれるだろうから、オトクな1冊として妊婦へのプレゼントとしてもお勧めしたい。

 ただ、気になったのは、これだけの価値のある本が、どうして全国的に有名になっていないのか、という点だ。
 Amazonや楽天など複数のネットショップでも買えるが、国内外の京都好きの子育てママに情報が届いていないのだろうか?

 売れれば売れるほど、印税で次年度も最新情報を載せた本を出すことができるため、商品を作った以上、短期間に売れる仕組みを考えることは、京都のまちを子どもと一緒に散策したいママを増やせることになるし、出版社にも安心してもらえる。

 このような”公益に資する商品”を短期間に広報するための方法を、素人のママさんゆえに知らなかったのかもしれない。
 それはもったいないことだし、とても惜しい気がするが、気になる方は下記のサービスまでどうぞ。

★メディアから取材されたい方へ(マスコミ0円広報術 ~取材される技術)
★社会貢献活動を始めたい方へ(公益に資する商品・サービスの作り方・売り方)
★本を出版したい個人・企業のみなさまへ(自費出版ではなく、商業出版を実現する方法)

 ここでは、上記の本に対する読者からの感謝の言葉を紹介しておきたい。


●読者から感謝される本は、もっと売れる仕組みを作ろう!


最近では、赤ちゃんとの旅行に関する本も多くなってきている。
けれど、そういった本って「いかに周りに迷惑をかけないようにするか」といったノウハウばかり。
でも、この本は赤ちゃんと京都を旅行する楽しさがあふれてます。
「こんなおしゃれなお店がベビーウェルカムだなんて!」と驚くこと間違いなしの情報ばかりです。
honto.jpより)

子連れで出かけた時って、どこでご飯を食べるか本当に悩む。
子連れで行きやすそうな店をネットで検索するとたくさん出てきて選べないか、行き先の近くにないかのどちらかだ。
けど、この本を見てから行けば、自分の行き先の近くにどんな店があるのか一目でわかって良い。
あかちゃんがいる友達にもお勧めしようと思った。
honto.jpより)

孫がいるので、このような貴重な情報を本にしてもらうととても助かります。
ネット社会ですので、そのたびにエリア別に検索すればよいのでしょうが、手間もかかりますし、億劫になります。
子連れで気楽に楽しめるスポットを探すだけでも大変ですので、それらを一覧できるという本の特性には代えられません。
子連れでも気兼ねなく入店できるという情報だけでもどれだけ助かるかわかりません。
軽い紙質ですから、持ち運びも便利です。
本書は、子育て中の6人のママさんたちが調べ、取材し、マップを作っていました。
手作り感も満載ですし、ネットでは得られないような実体験に基づく情報が詰まっていました。
子育て中は移動も、食事も、ベビーカーでの入店も、おむつ交換も、授乳も一つ一つクリアするのが大変です。
レストランに入れば泣き声も周りの人の迷惑にならないかと気にします。
本書掲載のお店は、そのようなパパママを受け入れてくれるオアシスのようなお店ばかりですから、安心です。
そこの利用価値は大でしょう。
掲載店も普段使いできるお店が多く、写真も豊富で、住所、営業時間、定休日、内部の雰囲気などが伝わるように編集してありますので、地元の人は勿論、子育て中に京都観光に来られる人にも朗報だと思いました。
Amazonより)

私には未就園児のこどもが二人いますが、なかなか外出しづらく、ストレスがたまっていました。
でも、この本は子連れwelcomeなお店がたくさん載っているし、エレベーターや授乳室やおむつがえの場所まで細かく書いてあるので、気軽にでかけてみよう! という気持ちになりました。
また、割烹料理やフランス料理などの子連れでは絶対無理だろうと思ってたオシャレな店も掲載されていて、感激しました!
ネットで調べるよりわかりやすいのと、あまりこどもの前で携帯眺めたくないので、軽くて持ち運びしやすいこの本が、私のおでかけの相棒になりました。
Amazonより)

 子育てママたちが作ったこの本の読者は、作り手の属性に近い「子育て中のママ」や「孫と一緒にまちあるきをしたいおばあちゃん」などだ。
 かつて困っていた当事者の作り手が切実に欲しかった情報を詰め込むことができたからこそ、買って読んでくれさえすれば、圧倒的な支持を得ることができたのだろう。
 何度も言うが、これぞ「当事者固有の価値」による商品であり、サービスなのだ。

 もちろん、読んだからこそ、「もっとこういうふうに改善してほしい」という声も具体的に指摘される。
 でも、それは不満というより、期待だ。

 たとえば、「少し字が小さく読みづらい」とか、「ママが癒される場所、子連れウェルカムのカフェやネイルサロン、美容室やマッサージなどの紹介があると更に嬉しい」など、欲を言えば…レベルの指摘は既にネット上に散見される。
 これらは、解決できる仕組みを作れば、解決できるはず。
 とくに注目してほしい改善点は、Amazonに読者が書いた以下の文章だ。


本書に掲載がないもので有用なのは、ホテルでの授乳室や受け入れのサービス。
この点も京都は遅れていて、「京都ホテルオークラ」以外は使い勝手が悪く不満です。
記念日等に子育て中のパパママが来るのは普通にあります。
乳幼児を連れて京都観光する方もいるでしょう。
個室を使えば、食事時に他のお客様の迷惑にもなりません。
過去2回とも記念日に「京都ホテルオークラ」を使ったのは、他のホテルの受け入れ態勢が当方の思いに達していなくて、不十分だったからです。
授乳室の配慮がないホテルがほとんどですので。
本書の出版を機に、様々な施設で、子連れ家族の受け入れ態勢の充実が望まれます。
少子化が叫ばれていますが、子育てが不自由である内は、その解消も無理ならぬことかと思われます。
その意味でも本書の出版は、京都の街の子連れへの受け入れ態勢を知らしめるもので、その意味においても価値あるものだと思いました。
Amazonより)

 本は、ただ読むだけで終わる商品ではなく、商業施設や自治体などに本を送ることによって、子育てママが親子で外出しやすい社会環境を整えるアイテムになりうるのだ。
 それは、「ママが生きやすい社会にママ自身が変えられる」商品であり、同時に「育てた子どもが親になる頃には今より子育てしやすい環境に変えられる」商品であることを意味している。

 子育てママだからこそ、社会を変えられる。
 その強力なアイテムとして、この本がもっとたくさん売れてほしいし、そのためには売るための戦略や、読者ニーズにもっと応えられる仕組みを作ることが、今後の課題になるだろう。

 僕から1つ、リクエストをさせてもらえるなら、読者の裾野をもっと広げてほしい。
 障害児を育てているママや、車イスを利用している祖父母、自身が障害をもつママや、日本の習慣が・文化にうとい外国人のママ、観光やビジネスなどで京都を訪れるひとり親のママ、LGBTの親たちなど、なるだけ多くの属性の親子が京都のまちを楽しめる情報も加味してほしい。
 子育て中のママだって、さまざまな人材に声をかければ、省力化を図りつつできるはずだから。

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