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■森達也監督の新作ドキュメンタリー映画『FAKE』

 ドキュメンタリー映画監督で作家の森達也さんの新作『FAKE』が、6月から公開される。
 作曲家がゴーストライター宣言をしたために、「現代のベートーベン」の座から転落した佐村河内さんにカメラを向けたものだ。



 とりあえず、予告編を見てみよう。



 この映画について、森監督は自身のブログで以下のように書いている。

  Fake」についての情報がメディアやネットなどに掲載されるとき、 「佐村河内氏と新垣氏への見方が180度変わると監督は語っている」というようなまとめ方がとても多い。
 僕はこんなこと言っていない。
 言うはずがない。 
 「黒と白」や「敵と味方」などのダイコトミー(※二分法)は大嫌いだ。
 もしも180度変えるのなら、「黒と白」が「白と黒」になるだけだ。
 ただし、見方が変わることは否定しない。
 そうでなければ映画を作る意味はない。
 でも180度ではない。
 そんな下品な言葉は使わない。

 すでに公式サイトFacebookページがあるので、上映する劇場などは6月以後にチェックしてみてほしい。



●「真実は一つ」じゃないんだよね

 僕と森監督との出会いは、映画『A』が話題になり、プロデューサの安岡卓治さんから紹介されて見に行った後、森さんが「本を書きたい」とオファーされた頃なので、1997年あたりだと思う。

 当時、僕はメディアワークス(現アスキー・メディアワークス)のオルタブックスという編集部で契約編集者として書籍を作っていた。
 その縁で編集長に森さんを紹介しようとしていたのだけど、編集長が「興味ない」と言うので、話が流れてしまった。
 あの時、OKだったなら、僕は森さんの最初の本の担当編集者になっていたかもしれない。
(右の本は、森さんの最新刊『チャンキ』。近未来SF小説だ)

 その後、森さんは映像より文章を書く人として多くの本を書き上げていった。
 一時期は下山事件を追っていたが、それも作品化まで届かず、しばらく会わないうちに10年以上の年月が流れた。
 今回、新作の上映が発表され、白黒つけるような下品さを嫌う森さん一流の視線が担保されているだろうと思うと、ワクワクする。

 森監督は、この映画について、こんなコメントも公表している。

誰が彼を造形したのか。
誰が嘘をついているのか。
自分は嘘をついたことはないのか。
真実とは何か。
虚偽とは何か。
この二つは明確に二分できるのか。
メディアは何を伝えるべきなのか。
何を知るべきなのか。
そもそも森達也は信じられるのか。

 試写会があれば、ぜひ足を運んでみたい。
 僕の方も引越つづきだったので、このブログ記事を見つけてくれたら、メールをくださるといいな。

◎追伸
 森監督からメールを頂き、4月27日の試写会に足を運ぶことになりました。
 森さん、ありがとうございます!

【関連ブログ記事】

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