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■筆談OKなら、飲食店は売上UP

 NPO法人ソーシャルエンタープライズグループ(大阪市)は、聴覚障がい者向けのバリアフリー情報サイトを構築するプロジェクトを進めている。
 同法人の上杉賢郷・代表は、両親がともに聴覚障がい者。
 そうした子どもを「CODA」(コーダ)という。

 上杉代表は、子どもの頃から周囲に聴覚障がい者がたくさんいて、「言葉が話せないなら文字で話そう」と手を差し伸べてもらえるだけで聴覚障がい者が安心して外食やショッピングが楽しめる住みやすい町になると考えていた。

 さまざまな商店に筆談対応を可能にしてもらえるよう、「コミミケーションポスター」と名付けた専用のポスターを作成し、店の表に掲示するアイデアを思い付いた。

 ポスターの掲載店舗の検索や各店舗の筆談対応やレビューの書き込み、聴覚障がい者への情報発信をするウェブサイトの制作に取り組みたいと考え、地域活性クラウドファンディング「FAAVO」で提案すると、制作費として334000円を調達した。

「筆談対応OKのポスターを貼ってくれる店を、今後5年間で日本全国に1万店舗に増やすことを目標にしています。
 店主の方には、ポスターに顔写真も入れて作りませんかと提案しています。
 表から店主の顔が見える店になれば、聴覚障がい者も安心して入れますから。
 また、聴覚障がい者がスカイプのチャットなどによる注文で店に予約ができる代行サービスもサイトを通じて展開予定です」(上杉代表)

 筆談OKの店が増えれば、ろう者だけでなく、10人に1人いるといわれる難聴者や、失語症・対人恐怖などで話すことが難しい人、マスクを外せない人や日本語が分からない外国人なども、飲食や買い物をためらう不安を解消できる。

 ポスターを導入した筆談対応店をGoogle Mapに誰もが簡単に入力でき、入りやすい店の情報がネット利用者すべてにシェアされる仕組みも、今後検討されるという。
 東京五輪や世界遺産などに魅力を感じて急増する外国人観光客を取り込む意味でも、ユニバーサルデザインによるソーシャルデザインの必要性が日に日に高まっている。

 以上の記事は以前に「オルタナ」で発表したものだが、上杉代表を招いたトークライブを今年開催し、下記の動画で観られる。



●東京大学(本郷)の近くにも、手話と筆談で注文できる店


 公用語は、日本手話と書記日本語(筆談)。
 スタッフ全員が手話のできるスープカフェが、東京・本郷にある。
 「Social Cafe Sign with Me」(サイン・ウィズ・ミー)だ。

 都営大江戸線・丸ノ内線の本郷3丁目駅から徒歩5分のラーメン屋「安庵」の2階に、20111227日にオープンした。
 客はiPadの画面でメニューを選べたり、ホワイトボードの壁に筆談もできるため、手話ができなくても気軽に注文できる。

 この店は、株式会社スープアンドイノベーション(長野県長野市、代表取締役社長・室賀康)が2009年度から全国でフランチャイズを展開している外食事業「ベリーベリースープ」の一つ。
 既存店でも、手話を日常的に幅広く使用してもらおうと手話による接客を導入している。

 Social Cafe Sign with Meの柳匡裕店長は「ろう者か聴者に関係なく共に交流や相談をし合う中で新しい考え方を生み出していくためのカフェ」と言う。
「店内の『しかくスペース』では、手話サークルや手話によるセミナーなど楽しい企画を考えています。誰でも講師登録ができ、さまざまな学びや交流の場に使えます。宣伝や集客もお手伝いしますが、お見積もりは無料ですので、お気軽にご相談ください」

 無線LAN付きで電源も完備。
 ろう者はもちろん、静かな環境で仕事や勉強がしたい聴者にとっても居心地が良さそうだ。
 営業時間は午前10時から午後8時(定休日なし)。

Social Cafe Sign with Meの店長・柳匡裕さん)

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