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■社会起業家の書いた4冊の最新著作

 僕のところには、いろんな新刊本が届くのだけれど、なかなか紹介する機会が無いので、ここで今年プレゼントされた本を一気に紹介!

『できるリーダーはなぜメールが短いのか 残業ゼロで「圧倒的な成果」を上げる仕事術』(安藤哲也・著/青春新書)は、社会起業家のNPO法人ファザーリングジャパン(FJ)の代表を務める著者の著作。

 安藤さんは、NTTで電子書籍をてがけた後、楽天ブックスの店長を務めるなどの出版ビジネス最前線で実務を経験した後、NPOを設立。
 「イクボス」などの新語を生み出し、子育てを楽しめる父親を増やすために社会起業家として年間200回以上もの講演・セミナーをこなしてきた。

 仕事の作業効率を上げるために「しないこと」を増やす実践的かつ具体的な方法が豊かに紹介されている。
 管理職も、自営業者も、全国のパパも、必読!
 
『産褥記 産んだらなんとかなりませんから!』(吉田紫磨子・吉岡マコ・著/KADOKAWA)は、社会起業家のNPO法人マドレボニータで働く2人の女性の著作。

 産褥期とは、分娩後、母体が妊娠前の状態に回復するまでの期間のこと。
 本書では、産後すぐから1か月間の汗と涙の記録と、産後の悩みによく効くエクササイズも収録。
 女性はもちろん、パパや独身男性も必読だ!

 なお、この本の印税の一部は「マドレ基金」に寄付され、社会的に孤立しがちな母親(障がいのある児・低体重児・多胎児の母、ひとり親など)をサポートする活動の経費に使われる。


 『職場のLGBT読本』(柳沢正和・村木真紀・後藤純一・著/実務教育出版)は、社会起業家のNPO法人虹色ダイバーシティの代表・村木さんも執筆に参加。

 今や日本企業の経営課題として注目を集めている「性的マイノリティにとっての職場環境の改善」の取り組みについて、起業での導入マニュアルを具体的かつ実践的に紹介している。

 とにかく事例が豊富で、「レインボー消費」を見込む企業も、読まないと損をする1冊。
『ホームレス農園 命をつなぐ「農」を作る! 若き女性起業家の挑戦』(小島希世子・著/河出書房新社)は、貧困問題の解決と農業の再生をめざしている社会起業家「えと菜園」の事業体験記。

 ホームレスやニート、生活保護受給者などの貧困層と一緒に農業ビジネスに取り組む女性は、こう書いている。

「どうすれば彼らの中にある『自分を大切にしないクセ』を『自分を大切にするクセ』に変えることができるだろうか…
 それは農園に来るメンバーたちと、生身の自分で向き合うしかない。
 とことん彼らと付き合って、自信や誇りを取り戻す手助けをするのが私の唯一できること」裏表紙より)



●日本でも急増している社会起業家

 世界では数十年前から、「社会起業家」と呼ばれる民間の事業家が、市民が切実に困っている問題(=社会的課題)に対してビジネスによって解決する仕組みを作り出している。

 彼らのビジネスを「ソーシャルビジネス」といい、既存の苦しいだけの「よのなかの仕組み」を変えるこの新しい市民活動は、最近「ソーシャルデザイン」(社会設計)と呼ばれるようにもなった。

 彼らは、政治や行政が満足に解決できずにいる社会的課題の解決に取り組んでいる。

 政治や行政より費用対効果の良い優秀な仕組みを作り出せた事業家も増えており、あくまでも切実に困っている市民のニーズに応える商品・サービスを提供しているため、彼らの仕事に対する市民の満足度は政治や行政よりはるかに高い。

 日本でも、社会起業やソーシャルデザインを手がける担い手が、10数年前から急増している。
 経産省は税金を使って広報に努めているし、自治体やNPOなどでもセミナーが盛んに開催しており、ここ数年では高校や専門学校、大学や受験塾などで学べるチャンスも急増中だ。

 僕(今一生)は、児童虐待・家出・自殺の取材を経た後、10年以上前から、国内外の社会起業やソーシャルデザインについて取材を始めている。

 2007年には、東京大学の自主ゼミで1年間、優秀な社会起業家を毎週「ゲスト講師」として全国から招き、無料の講義を提供した。

 2008-2010年には、全国の大学生と連携し、27都道府県で地元の社会起業家10団体を集めて市民300人で課題解決の仕組みを聞く「社会起業支援サミット」を、経費0円でプロデュースした。

 2012-2013年には、毎回1人の社会起業家が講義する非営利事業「社会起業家 養成ゼミTOKYO」を開催し、Youtubeのマイチャンネルに講義の動画を公開している。

 今年も、東京・大阪でソーシャルデザインのイベントをやったり、日本財団で講義した。
(※これまでの社会貢献活動については、このブログのTOPにある「社会貢献」でリンクを参照されたい)

 つい最近は、戦争法案の騒動で「デモよりソーシャルデザインの方が効果的!?」というNAVERまとめが作られ、僕の書いた本が紹介されている。

 ただし、僕自身は社会的起業家ではないし、「SEALDsの活動はムダ」なんて言ってない。
 煽り文句だから刺激的な説明を加えてるんだろう。

 「SEALDsが今より賢くなるためのアクション」という記事を正確に読みこなしてほしいところだ。 

 もちろん、デモや集会、寄付などに頼った古い市民活動(社会運動)では、社会起業やソーシャルデザインの担い手ほどハッキリした解決成果が出せないし、市民を苦しめている「よのなかの仕組み」も変えられない。

 それは、より多くの日本人が関連の書籍やセミナーなどで社会起業やソーシャルデザインの凄みや価値を知るようになれば、年月の経過とともに次第に明らかになっていくだろう。

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